鏡を見ながら作った姿勢は日常生活では生かせない
姿勢作りにおいての鏡の役割
リアル講座を開講する時に、大型ミラーのあるスタジオを使いますが、私は姿勢作りに鏡は要らないと思っています。
なぜ鏡のあるスタジオを使うのかというと、お体の調整後の変化や、鏡を見ずに取った姿勢を確認する時に見て頂くためであり、鏡を見ながら良い姿勢を取る練習はしません。
なぜなら、鏡を見ながら作った姿勢は日常生活では生かせないからです。
1日のうちで鏡で全身を見るのは、お出かけ準備中やお手洗いに行った時ぐらいです。
それ以外の時間は鏡を見ずに過ごしているので、どんな姿勢になっているのかは感覚でしかわかりません。
視覚に頼ると力みを手放せない
過去ブログ『足首の歪みを取る方法』でご紹介したパーソナルレッスンご受講生Mさんのレッスン前後の写真です。
Mさんは、初回レッスン時、目をつぶったまま全身をゆらゆらゆらと揺らして頂くと、つま先の方向とお顔の方向が異なっていました。
足首のねじれ方に左右差を生む日常動作のクセにより、全身のバランスが崩れていたのです。
そのため、いつも片側の頭が引っ張られている感覚があるし首筋から背中が緊張していると、おっしゃっていました。
それはまさしく、体はねじれている方向に向きたがっているのに、無意識で体を力ませ対抗しながら視覚でお顔を正面に向けておられたからです。
首筋から背中にかけての緊張が、足首を歪ませるクセが原因で起きていたのですから、首筋や背中をいくらゆるめても根本改善には至らないということになります。
過去ブログ 『おでこにシワ寄せないと目が開けられない(眼瞼下垂)パーソナル』で、ご紹介したパーソナルレッスンご受講生Aさんは、目や顎の使い方や真っ直ぐの勘違いにより、頭部にねじれがある状態で視覚で正面を認識してバランスを取っていました。
Aさんは、眼瞼下垂気味でおでこにシワを寄せないと目が開けられないと、おっしゃっていました。
そうなっていた理由は、ねじれている方向に頭が向きたがっているのに、視覚で正面を認識し、ねじれに対抗するように頭や顔の筋肉を緊張させお顔を正面に向けていたからです。
見た目優先の姿勢作りも同じこと
見た目優先の姿勢作りも、視覚に頼る姿勢作りと同じことが起こります。
見た目優先の姿勢作りとは、
・猫背を気にして胸を張る
・O脚を気にして両脚に力を入れ隙間を無くそうとする
・ポッコリお腹を気にしてお腹を凹ませる
・首が倒れていることを気にして力を入れて顎を引く
・反り腰を気にしてお尻に力を入れて骨盤を立てる
などが該当します。
上記のように力を入れてコントロールする姿勢は不自然であり、良い呼吸もできず、体に負担がかかります。
見た目優先で姿勢作りをしたにも関わらず、どうしても不自然さが表れるため美しくありません。
また、絶えず体のどこかに力を入れておくことはしんどいので続かず、無意識の時にはあっという間に悪い姿勢になってしまいます。
筋力が無い?努力が足りない?
姿勢良くすると疲れるという人は、以下のように思いがちです。
「筋力が無いからだ」
「忍耐力が無いからだ」
「年だからだ」と。
それは違います。
良い姿勢は形で決めるものではなく、バランスが悪くなる根本の原因である日常動作のクセを改めることで身に付けるもので、本来は良いバランスが身につけば、力を込めて頑張る必要が無いからです。
紙コップやペットボトルなど、どんなに軽い素材の物でも、ねじれていなければ立たせて置くことが容易にできますが、写真のペットボトルのようにねじれているとバランスがうまく取れないため簡単に倒れてしまいます。
私たちも、体がねじれていなければ楽に立つことができます。
ですが、物とは異なり、ねじれていても、体が勝手に200を超える関節と600を超える筋肉を駆使して、倒れないようにバランスを取ります。
その状態は体にとても負担がかかるため、すぐにしんどくなったり、体のあちらこちらが痛くなってしまうのです。
根本原因を取り除き 、視覚に頼らなくても楽で良い姿勢が取れる体を目指していくと、どんどん元気になり、見た目も自然で美しくなっていきます。
視覚に頼る・見た目優先の姿勢作りから、感覚に頼れる姿勢作りにシフトし楽で綺麗な(カッコいい)体を手に入れませんか?
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