正しい姿勢がわからない・正しい歩き方がわからない 

正しい姿勢がわからない正しい歩き方がわからないと、情報過多で何が本当に正しい姿勢歩き方のかわからなくなり迷走されている方は少なくないと思われます。

こちらの記事では、正しい姿勢って?正しい歩き方って?というお話をさせて頂きます。 

正しい姿勢とは・正しい歩き方とは

この世に『正しい』と言いきれる姿勢や歩き方は存在するのでしょうか。 
 
私たちの体は自然の創造物です。まだまだ解明されていないことがたくさんあるはずです。 
そして、誰一人として、体の使い方マニュアル付きで生まれてきたのではありません。 
なので、正しさは人それぞれ異なるわけです。 

 
例えば、同じ側の腕と脚を一緒に出すなんば歩きが日本人には合っているという理論や、つま先から着地正しい歩き方だという理論を展開される方や、いや、現代人になんば歩きは合わないという理論や、踵から着地正しい歩き方という理論を展開される方もおられ、情報過多で何が何やらわからない状況です。 
 
いずれも、その理論を主張する方のお体の現状感覚、および学んできたことから導き出された正しさであり、それについて議論しても、現状が異なるのですから何の解決にもなりません。 

はっきりしていることは、姿勢が異なれば呼吸の仕方も異なるし、動作が異なれば筋肉の使い方も異なるので、それぞれの理論を展開する人の体の状態に近づいていくということです。 

体の状態も感覚も様々 

上の画像は、足の骨格模型です。 
足は、踵骨(ショウコツ)の上に距骨(キョコツ)という骨が乗っているため、二階建て構造と言われています。 
 
踵からつま先にかけて、立方骨(リッポウコツ)・中足骨(チュウソクコツ)・趾骨(シコツ・・・基節骨・中節骨・末節骨)と続いており、距骨からつま先にかけて、舟状骨(シュウジョウコツ)・楔状骨(ケツジョウコツ)・中足骨趾骨と続いていて、赤いラインで示しているように、第1趾(母趾)~第3趾が二階から下りている趾で、第4趾~第5趾(小趾)が一階の趾です。 
 
足の構造により、第2趾を中心とした第1趾~第3趾をつま先と捉え、正面に向けて楽に立てるようになることを私は推奨しています。 

ところが、外反母趾など足の歪みがある方は、写真のように足趾の向きが異なり、第2趾を中心とした第1趾~第3趾をつま先と捉え正面に向けると、内股になり股関節が詰まってしまい、良い状態とは言えなくなるので、そうした足が基準になると、『つま先を外に向けた立ち方が正しい姿勢』という理解になります。

でも、崩れた足裏アーチが上がり、足趾が正面を向き出すと、つま先の方向は変わるのです。

写真はパーソナルレッスンのご受講生のお体の変化です。
この方は、半年前まで、股関節・膝関節・足関節それぞれの歪みが強く、つま先を正面に向けて立つことができませんでした。

ビフォーの頃は、つま先を正面に向けると上半身が起こせないことがわかっていたので、お勧めしませんでした。
ですが、アフターのように足の歪みが取れてくると、楽に正面に向けられるようになります。

つま先を正面に向けられるようになると、つま先を外に向けた立ち方では、力が抜けにくいことに体で理解できます。

向かって左のご受講生Aさんと、向かって右のご受講生Bさんは、歪み方も足裏の感覚も異なっていたため、取り組んで頂いたことは全く違います。 
 
最終的に目指すところは同じであっても、Aさんにとっての正しいと姿勢と歩き方と、Bさんにとっての正しいと姿勢と歩き方は違うということです。 

また、足に歪みがある状態のまま、床から真っすぐに立とうとした場合、お腹やお尻や太ももの力が抜けません。その段階では、『お腹やお尻に力を入れておかなければ正しい姿勢を維持することができない』という理解になります。

私Norikoも以前は脚がかなりねじれていたので、床から真っ直ぐに立とうとすると股関節が詰まったようになりお腹やお尻に力を入れておかなければキープすることができませんでした。➡︎以前はこんな脚でした

でも、足の歪みが取れてくると、お腹やお尻に力を入れておく必要が全く無いことに体で理解できました。

歪みは足だけではありません。 
こちらのイラストは『悪い姿勢と良い姿勢』を表しているものですが、いずれも腕が曲がったままです。 
曲がったままの腕は、本来の位置で腕の筋肉が使われていないため、意識して良い姿勢を取っても、気を抜いたら肩が巻き、元の姿勢に戻ってしまいます。 
 
なぜなら、歪んだ腕の筋バランスだと首が起きないため、猫背になるか、体を反らせないと顔を正面に向けることができないからです。 
すると、そうした段階では、『肩が開いた正しい姿勢を維持するには、意識して肩甲骨を寄せておかなければならない』という理解になります。

でも、こちらのご受講生のアフター写真のように、ねじれの取れた腕になると、腕は後ろにあるものだということと、肩を開いておくのに、力は要らないということが体で理解できるのです。

このように、正しい姿勢・正しい歩き方というのは、どのような体の状態を基準にしているかで違うということなのです。

体のどこかに力を込めた姿勢や歩き方を、正しい姿勢正しい歩き方だと思い込んでしまうと、姿勢を良くすることも歩き方を良くすることも"しんどいこと"・"我慢しなければならないこと"という勘違いが起きてしまいます。

それは非常にもったいないことなのです。

また、下の記事をぜひお読みいただきたいのですが、こういった症例があるため余計に「正しい姿勢って?・正しい歩き方って?」と、疑問を感じてしまうのです。

 クセと向き合う体作り 

私Norikoのお話をしますと、私はもともと骨盤が前傾した反り腰で、足首の傾斜が左右で異なる脚でした。 

腕もねじれ肘が曲がったままで、手は体の前にあるのが普通でした。

不意に撮られた写真の私は、首が倒れ顎を前に突き出していました。

証明写真を撮ると、決まって左肩が上がっていることを指摘されました。
(体の変化についてはプロフィール内の➡︎メッセージをご覧下さい)

そんな状態だった体を40歳で変え、遺伝だと諦めていた下半身太りも克服しましたが、力でコントロールせず感覚を磨くことを大切にしたので、いきなり今のバランスでは立つことができず少しずつステップアップしていきました。

そして、ステップアップする度に、体の感覚もどんどん変わっていったのです。

写真のように50代になっても体は変わり続け、最も変わりにくい足首の傾斜の微妙な左右差も50代半ばで解消させることができました。

この足首の傾斜および左右差を無くしていくには、脚だけ見ていては思うような結果にはならず、頭から足の先まで全身を可能な限りニュートラルに近づけ、歩いた時に元に戻らないようにしていかなければなりません。それには以前にも増して感覚を磨く必要がありました。

膝下は、全身のバランスと歩きグセが表れる箇所。体作りをしていく中で確信したことです。

そのため、自分の将来のためにも、ご受講生にしっかりお伝えしていくためにも、引き続き良い状態にしていきたいと思っています。

楽な姿勢と歩き方

楽で綺麗な姿勢と歩き方を身につけるには、「正しい姿勢」「正しい歩き方」という「型」に体をはめていくのではなく、体のねじれを作っている日常動作のクセ(感覚のズレ)を改めていくことが必要である。
これが、私が20年かけて導き出した健康法で、私にとっての正しさです。

ですが、2023年現在59歳の私が、10年後・20年後・30年後‥と、変わらず元気にたくさん歩けてやっと『正しかった!』と言えることだと思っているので、いつもは『正しい姿勢』『正しい歩き方』という表現は使っていません。

こういうお話をすると、大変なレッスンをしていると勘違いされる方がおられるかもしれませんが、パーソナルレッスン中にご受講生からよく言われる言葉が、「大したことしていないのに」「頑張っていないのに」です 。

そんなご感想になるのは、姿勢改善歩き方改善のために何かの運動を頑張っているのではなく、感覚のズレの修正に一番時間を割いているからです。➡︎感覚のズレの修正とは

少しお話が逸れますが‥

1年前に保護犬トイプードル(♀)を家族に迎え入れました。
彼女は、7歳になるまで繁殖犬として生きてきました。

年齢的なことを言うと、小型犬の7歳は人だと40代半ば。
年齢が上がるにつれ歪みが増してくるのは犬も人も同じで、ぱっと見にはわかりませんが前足にも後ろ足にも顎にも歪みがあります。
彼女の場合は、7年もの間、狭いスペースで小さくなって過ごしていたことも影響していることでしょう。

今は立てるし歩けるし走れるけれど、足に歪みのある状態で体重をかけ続けていたら歩行困難になっていってしまうので、時々体の調整をしています。

犬は、もちろん感覚のズレの修正には取り組んでくれません。
なので、まめに調整してあげることが必要だと感じています。

ですが人間は違います。感覚のズレの修正ができるのです。

自分にとっての正しさ 

ここまでお読みいただき、正しい姿勢正しい歩き方とは基準がどこにあるかで変わるということがお分かりいただけたと思います。 
 
また、どんな体を手に入れたいかでも変わります。 
長い距離を楽に歩きたかった私は、力を込めて作る姿勢や歩き方は不自然で良いものとは思えなかったため、力を込めずに立ち・歩けるようにしてきました。 

さらに、下半身太りを解消させていくに当たって、ただ細いだけではなく歪みの無い動かしやすい脚や腕を手に入れたかったため、自分の体がどういった状態なのかを探り、歪みを作っていた歩きグセを見直していきました。 
それらが異なるだけでも、取り組む内容も、かかる時間も結果も変わってくるわけです。 

正しい姿勢とは?正しい歩き方とは?・・・と漠然と追い求めていては、毎年次々出現する新しい情報に振り回されるばかり。

私も昔は、真新しいことを言っている体作りのハウツー本を見つけては購入するメソッドジプシーでした。

どうなりたいか・体の現状はどうなのか・・・まずはご自身のことを知ることが大切ではないでしょうか。

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