「正しい歩き方」をやめたら、体が楽になった理由― 感覚を取り戻す姿勢と歩行の考え方

「正しい歩き方」を探して疲れてしまったあなたへ

正しい歩き方を意識しすぎず、自然に歩く女性の横向きの姿

歩き方がおかしい 直したい
そう思われている方は少なくありません。

背筋を伸ばす
目線を遠くに
かかとから着地する‥

歩き方について調べると、どこを見ても、ほぼ同じことが書かれています。

そして、その多くを
「もう知っている」
「一度はやったことがある」
という方がほとんどではないでしょうか。

それでも、
・歩くと疲れる
・膝や股関節が気になる
・姿勢が安定しない

そうした声が、いまだに後を絶ちません。

私は、この現状を見て
「やり方」ではなく、「考え方」そのものがズレている
と感じています。

人の体は「正しく揃う」ようにはできていない

自然界に存在するものは、不規則が当たり前です。

同じ種類でも形や向きが異なる自然に咲く小さな花

人の体も同じで、左右対称などあり得ません。

それにもかかわらず、私たちはいつの間にか、

・姿勢は左右対称が良い
・歩き方には正解がある
・体は数字や角度で評価できる

そんな考え方に、強く影響を受けています。

数値が“正しさ”を決めてしまう違和感

以前、歩き方を分析する機器を販売している会社の営業の方が、
「ぜひ使ってみてほしい」と機器を持って来られたことがありました。

実際に計測してみると、
まず感じたのは、強い緊張感でした。
「測られている」「評価されている」
その意識だけで、体は普段とは違う状態になります。

歩行を計測されているような緊張感のある脚のイメージ写真

そして、もっとも驚いたのはその結果です。
明らかに歩き方に違和感のあるその営業の方が、
とても良い数値を出したのです。

その理由を尋ねると、
その方はこうおっしゃいました。

「この機械が、良い結果を出す歩き方を覚えたんです」

正直、耳を疑いました。

数値は良い。
けれど、体の使い方は不自然なまま。

ここに、今の姿勢や歩き方の考え方が抱える問題が、はっきり表れています。

私たちはいつの間にか、
感覚よりもマニュアルを、
体の声よりも数値を、
優先するようになってしまいました。

その結果、
本来は楽に動けるはずの体を、
自分で不自由にしてしまっているのです。

▶目次に戻る

歩く前に整えたい、姿勢(立ち方)の話

下の写真は、ハイヒールでの立ち方・歩き方を示したものです。
ハイヒールは、バランスの良し悪しが非常に分かりやすく表れます

ハイヒールでの良い立ち方と悪い立ち方の比較写真

写真のそれぞれ、
向かって左の姿勢で歩き出すと、右の歩き方になります。

「ハイヒールは特別な訓練が必要」
そう思われがちですが、私はそうは考えていません。

普段から良いバランスで過ごしていれば、
この写真程度のヒール高であれば、特別感なく楽に歩けます。

※ただし、7cmを超えるヒールは脚への負担が大きいためおすすめしません。

反対に、
普段のバランスが良くないと、ヒールが高くなるほどクセがはっきり出ます。

▶目次に戻る

膝が曲がる・足首がグラつく本当の理由


ハイヒール
で膝が曲がったままで歩いている方をよく見かけます。

膝を曲げたままハイヒールで歩く女性の横向きの脚

これは
「ハイヒールだから膝が曲がる」のではありません。

普段から、
下の写真の×の立ち方のように
膝が曲がるバランスで立っているから
ヒールを履いたときに顕著に表れるのです。

膝が曲がり不安定なハイヒールの立ち方
立った瞬間から、膝に負担がかかっています。

特に多いのが、
胸を張る姿勢を「良い姿勢」だと思っているケース。

また、
「ヒールだと踵がグラつく」という方も多いですが、
それもヒールのせいではありません。

普段から足元が不安定なまま歩いているだけです。

ここで、
膝を伸ばそうと力を入れたり
踵が揺れないよう脚で支えようとすると

力で体をコントロールするクセがつき、
年齢とともに、ヒールが履けなくなっていきます。

▶目次に戻る

良いバランスかどうかを確かめるために

「私はハイヒールを履かないから関係ない」
そう思われた方もおられるかもしれません。

ですが、ハイヒールは
自分のバランスを知る最高のチェックツールです。

ハイヒールを履いて立つノリコの全身写真

私は男性にも、
力まずにヒール靴で真っ直ぐ立てるか試してほしいくらいです。

「こんな靴で立っているのか?!」
と、驚かれるはずです。

筋トレをしないとヒールは履けない
そう考える時点で、
バランスを体で理解できていないと私は思います。

50代後半で、
「10年以上前にヒールを手放した」という方も
数分のコツで、拍子抜けするほど普通に歩かれました。

ハイヒールで自然に歩くウォーキングレッスン受講生
年齢は、関係ありません。

▶目次に戻る

『足を上げて歩く』これって正しい?

「足が上がるのは良いこと」
そう思われがちですが、本当にそうでしょうか。

膝を高く上げて歩く女性の横向き姿

つまずくから足を上げる
そうした歩き方は、

・疲れる
・歩幅が狭くなる
・歩行速度が遅くなる

そして何より、
無駄に足を持ち上げることで、逆に足が上がらなくなります。

何もない所でつまずく原因

つまずきポイントがないハイヒールの脚の位置

この立ち方では、
脚が床に対して真っ直ぐです。

そのため、膝を高く上げなくても
つま先が床に当たらず、前に足を出せます。

ところが、
×の立ち方では、腰が前にズレ、
つま先が床に引っかかるポイントが生まれます。

つまずくポイントがあるハイヒールの立ち方
ここに、引っかかりが生まれます。

その結果、
膝を持ち上げる
腰を持ち上げる
外側から脚を振り回す

こうした動きが必要になるのです。

泥はねする原因

歩行時に泥はねしている女性の後ろ姿

泥はねをする方は、
前に足を出せない立ち方から
無意識に「後ろ蹴り」動作をしています。

この立ち方に
次にお話しするニーイン・トゥーアウトが加わると、
さらに顕著になります。

▶目次に戻る

はじめの一歩で、脚も体も歪む

二ーイン・トゥーアウトをご存知ですか?

ニーイン・トゥーアウトを示す脚のイラスト

ニー(knee)イン(in)・トゥー(toe)アウト(out)・・・
すなわち、膝が体の内側に入り、
つま先は外側にある状態のことです。

女性に非常に多く、
足裏アーチの低下だけでなく、
背骨や骨盤のねじれが大きく関係しています。

背骨・骨盤のねじれと足運び

骨盤の向きと進行方向がずれているイラスト

背骨がねじれていると、骨盤もねじれます。
逆に骨盤がねじれると、背骨もねじれます。
その状態で歩くとどうなるか、お話します。

例えば、こちらの画像のように、
骨盤の右側が前に出る形でねじれているとしましょう。

このねじれ方ですと、
向かって左側の脚を軸にして歩くようになるため、
まずは向かって右側の脚を先に出す確率が高いです。

赤の矢印で示している通り、
骨盤は左を向いているので、
右脚は膝を赤の矢印の方向に向け、
膝でひねる形で足を青の矢印の方向に出してしまいます。

骨盤の向きと脚の動きのズレを示した図



この一歩により、
骨盤は左に向いたままとなり、
左脚を前に出す時は、
左脚の付け根を詰めるように股関節を内旋※させ、

青の矢印の方向に向け、
膝でひねる形で足を赤の矢印の方向に出してしまいます。
※股関節の内旋:太ももを内回しにひねること

膝とつま先の向きが違えば、
股関節や膝関節に負担がかかるのは当然です。

膝痛の原因が二ーイン・トゥーアウトの足運びにあり、
さらに二ーイン・トゥーアウトの足運びの原因が、
腕の使い方にあった受講生もおられました。
▶膝が痛い原因は腕の使い方にもある|膝だけ整えても改善しない理由

歩き方を変えたら痩せた受講生のお話しはこちら
以前は、二ーイン・トゥーアウトの足運びをされていました。
歩き方を変えたら痩せる― むくむ脚と全身不調が、筋トレゼロで変わった19歳Aさんの記録

▶目次に戻る

私が大切にしているのは「感覚を取り戻すこと」

姿勢や歩き方は、つくるものではありません。
本来は、体が自然に選び取るものです。

胸に手を当てて自分の感覚を感じる女性

だから私は、
「どう見えるか」
「正しいかどうか」
ではなく、

・どこに力が入っているか
・どこが抜けているか
・呼吸は止まっていないか

といった、自分の内側の感覚を丁寧に見ていくことを大切にしています。

これが整ってくると、
無理に意識しなくても、姿勢や歩き方は自然と変わっていきます。

▶目次に戻る

まずはここから|簡単な姿勢の取り方

ここでは、最初の一歩としてとてもシンプルな方法をご紹介します。
※写真では、この状態をわかりやすく示しています。

簡単な姿勢の取り方を示した3段階の写真

おへそを「後ろ」に軽く押すようにしながら、足元を見ます
 ※このとき、お尻は突き出しません

そのバランスを保ったまま、ゆっくりと顔を上げていきます

たったこれだけですが、
多くの方が「立つ感覚が変わった」と感じられます。

▶目次に戻る

骨盤の向きを感じながら、歩き出してみましょう

次に、左右の腰骨
(骨盤の前側に触れる出っ張った骨=上前腸骨棘)を
両手で軽く押さえます。

そのまま、歩き出してみてください。

つまずきポイントがないハイヒールの脚の位置

冒頭でご紹介した写真のように、
骨盤が正面を向いた状態で立てていると、
歩き出しがとても楽になります。

骨盤を正面に向ける「感覚」がわかってきたら、
手を離して、そのまま歩き続けてみましょう。

※ずっと正面に向け続ける必要はありません
※あくまで「歩き出し」の感覚づくりです

▶目次に戻る

うまくいかないときは、体のねじれを疑ってください

この方法がやりにくい場合、
脚や腕にねじれがある可能性が高いです。

鏡で自分の姿勢を確認する女性

その場合は、無理に続けるのではなく、
先に体の状態を整えることが必要です。

以下の記事では、
仕組みの解説と、セルフケア方法をご紹介しています。

さらに、
▶呼吸と姿勢の深い関係についてまとめた記事もあります。

姿勢は、筋力や意識だけで変えるものではありません。
呼吸が変わると、体の使い方は大きく変わります。

下の記事では、体の現状により「正しい」と思えるバランスが異なることを、症例を用いて説明しています。
▶︎正しい姿勢がわからない・正しい歩き方がわからない

▶目次に戻る

歩いたら整った|実際の変化

東京と大阪で開催したウォーキングレッスン後の記念写真です。

ウォーキングレッスン後の参加者集合写真
ウォーキングレッスン後の参加者集合写真

下の画像は、東京のウォーキングレッスンに参加されたYさんの後ろ姿です。
Yさんは、レッスン前に、
股関節に違和感があるとおっしゃっていました。

ウォーキングレッスン前後の後ろ姿比較

レッスン前は、
右を向く形で上半身にねじれがあり、
肩の高さが左右で異なり、
骨盤が右に傾き、
腕がお体に沿っていませんでした。
※肘窩チュウカ)を正面に向けることは、良い腕の動きに必要なことです。

レッスン後は、
上半身のねじれが取れ、
肩の高さが揃い、
骨盤の傾きが無くなり、
腕がお体に沿うようになりました。

セルフケアなどの調整はほんの少し練習しただけで、歩く時間をたっぷりとったので、歩き方による結果です。

大切にしたことは、「はじめの一歩」です。

レッスン後にいただいたメッセージはこちら

ウォーキングレッスン後の受講生メッセージ

Noriko先生、お写真&メッセージありがとうございます!

肩がこんなに右にズレていたなんて!!
これでは股関節の違和感がある訳だ~と納得です

そして!歩き方練習の後はズレが無くなっている!!
ということは、いつもこの歩き方が出来ればいいんですよね!

希望が湧いて来ました☆

脚のやり方(セルフ調整)は、なんとか思い出しながらやってます。

姿勢の取り方、美脚オンラインサロンでもやっていたのと同じところもありましたが、リアルレッスンで理解が深まりました。

Noriko先生が少し重心を変えた時に、オンラインだと良く分からなかったのですが、リアルだと重心を変えた時に良く分かりました!!

ウォーキングレッスン後の受講生メッセージ

オンラインサロンの姿勢の取り方の時に、ずいぶん前のめりだと思っていて、でもそれで良いとの事でやってましたが、いつの間にか元の反った姿勢に戻ってたようで、昨日の練習の時に、すごく前のめりに感じました。

歩き方も、Noriko先生のやって見せてくれた悪い例になってたと思います。

前へ!前へ!ってこういう歩き方なんだ~と分かりました。

はじめのいっーっぽ♪とうたいながら前後してから脚を出すことをやってみてます^^

昨日はリアルレッスンの良さを感じました☆

生で見るNoriko先生の脚にくぎ付けでした。
少しでも近づきたいです!!

▶目次に戻る

歩くことは、最高のセルフケア!

セルフケアも大切ですが、
一番のセルフケアは「バランス良く歩くこと」です。

私自身、
それだけで不調も体型悪化も起きなくなりました。

大阪のウォーキングレッスンにご参加くださったAさんから、
リアルの私の印象について書かれた言葉が面白かったのでご紹介いたします。

ウォーキングレッスン参加者の感想メッセージ

おにクル開催(大阪でのウォーキングレッスン)、とても良かったです。

歩くだけで整うなんてすごいですし、帰り際の先生の後ろ姿に衝撃を受けました。

子供がそのまま大きくなったみたいな、クセや歪みのない不思議な大人でした(笑)

異空間から出没した新人類みたい。。。


9月も楽しみにしております。
ありがとうございました。

実は、40代後半に『サイボーグみたい』と言われ、
50代前半には別の方に『宇宙人みたい』と言われたので、
55歳の時にYURUKU主催の仮装パーティで宇宙人になりました 笑

宇宙人に仮装したノリコの全身写真
日常動作だけで、ここまで来ました。

そして60歳を迎え、
またまた別の方に『異空間から出没した新人類』と!

日常動作だけで作ってきた体は、
見た目にも珍しいのかもしれません。

「元からでしょう」と思われた方は➡︎プロフィールをご覧ください。

▶目次に戻る

「正しい歩き方」より、「楽に生きられる体」へ

私が目指しているのは、
誰かの基準に合わせた姿勢や歩き方ではありません。

空を見上げながら軽やかに歩く女性

不調がなく、
無理なく動けて、
毎日を楽に過ごせる体。

それが実現できているなら、
多少、左右差があっても、
まったく問題は無いと考えます。

もし今、
「何が正しいのかわからなくなってしまった」
そんな状態でしたら、
一度、体の感覚に耳を澄ませてみてください。

そこから、本当の変化は始まります。

【Information】
現在ご案内している内容はこちらです。

公式LINEご登録が4000名様を超えました。

カラダ感覚の再接続メールレター
「わたしの体、いつからズレてたのかな?」
がんばってきた体に、そっと寄り添い直すための全10通のメールレター