40代・50代の方へ|筋トレゼロ・姿勢と歩き方から始める不調改善レッスン

まず初めにお伝えしたいこと

筋力があることも、柔軟性があることも、健康づくりには欠かせない要素です。
けれど、多くの方が「順番」を間違えたまま努力を重ね、体をつらくしてしまっています。

受講生の脚のねじれを説明する姿勢講師ノリコと、それを見学する受講生たちのレッスン風景

私は、姿勢と歩き方の講師として20年活動する中で、
“バランスが乱れたままのトレーニング” が不調を生む現場を何度も目の前で見てきました。

最初にお届けするのは、
「筋力タイプの落とし穴」
「柔軟性タイプの落とし穴」
「どちらのタイプも本来の力を取り戻すために必要な“順番”」
についてです。

どうぞ、最後までゆっくりお読みください。

筋力も柔軟性も“あった方が良い”。ただし、順番があります。

健康づくりのために筋力アップや柔軟性アップに励む方はたくさんおられます。
そのどちらも大切で、どちらも必要です。

筋トレとストレッチを行う女性たちのイメージ写真

ただし、
体のバランスが乱れたまま努力を続けると、必ずどこかに無理が生まれます。

私たちの体はとても器用です。
本来使いたい筋肉が働いていなくても、別の筋肉が頑張って動けてしまいます。
見た目には「頑張れている」「強い」「柔らかい」と映っても、
体の奥では負担が積み重なり、やがて不調として現れます。

その典型例のひとつが、腹筋はバキバキなのに腰痛があるケースです。

腹筋が割れているのに、寝転ぶだけで腰が痛むAさん

今から15年ほど前のことです。
当時、私のグループレッスンに体験参加されたAさんは、
30代後半のフィットネスインストラクター。
だれが見ても分かるほど腹筋が割れていて、スタジオでもひときわ目立つ存在でした。

腹筋が割れた女性のお腹のクローズアップ

ところが体験後、Aさんがお話しくださった内容は周囲の印象とはまったく異なりました。

「ヨガマットに寝るだけで腰が痛いんです。
仕事中は我慢していますが、ギックリ腰になることもあります。」

その後には、
「このままインストラクターの仕事を続けても良いのでしょうか…」
と、不安を打ち明けられました。

私ははっきりとお伝えしました。

「お仕事がお好きなら、体を立て直せば続けられます。
ご自身のためにも、レッスンを受ける方々のためにも、いちど体のバランスを整えましょう。」

Aさんは努力家で、腹筋が割れるほど日々鍛えてこられた方です。
それでも30代後半で限界がきてしまったのは、
筋力アップが悪いのではなく、バランスが乱れたまま筋力に頼って動き続けていたからです。

ヨガマットを巻く女性の足元の写真

筋トレを否定しているのではなく、「順番」を大切にしています

この話をすると「筋トレ否定なの?」と受け取られることがありますが、私は筋トレを否定していません。

ダンベルで筋トレを行う女性の写真

私は、科学的根拠に基づいたレジスタンストレーニングを学び、NSCA-CPT(国際パーソナルトレーナー)の資格を取得しています。

だからこそ、強くお伝えしています。

“自分の体がどう歪み、どこにねじれがあり、どの筋肉が働いていないのか” を知らないまま筋トレを続けるのは危険です。

実際に、トレーニングで膝を痛めた方もおられますが、体のクセとバランスを整えた後は痛みが消え、安心してトレーニングに取り組める状態に戻っています。

バランスを整えると、必要な筋肉が自然に働き出します

海辺で気持ちよく伸びをする女性の写真

体のねじれやクセが整うと、
筋肉が本来の配置で働き、連携がスムーズになります。

その結果、

  • 必要以上に力まずに動ける
  • 勝手に頑張っていた筋肉が休める
  • 使いたかった筋肉が自然と働き出す

という状態になります。

筋肉を「つけること」から始めるのではなく、
体を整えて“自然に使える状態”にしてから筋力アップに進む。
これが正しい順番です。

加齢による筋力低下についての記事もご参考に。
バランス良く立ち・歩けるようになると、筋肉が本来の位置で使われ連携も上手くいくため、力が出しやすくなります。

“柔らかく何でもできてしまうタイプ”の落とし穴について

体が柔らかい方は、一見するとメリットだらけに見えます。
しかし、柔らかさが大きな負担になっているケースもあります。

骨格模型を使い体の仕組みを説明する姿勢講師ノリコと、理解を深める受講生たち

中盤では、
「柔軟性タイプの方が陥りやすい落とし穴」
について、実例とともにお話しします。

お読みいただければ、
“筋力タイプ”とはまったく違う理由でバランスを崩す方が多いことがわかるはずです。

体が柔らかく、どんな動きでもできるのに不調が出る方へ

関節が必要以上に動きすぎる関節弛緩性によって、反張膝や猿腕に悩む方は少なくありません。

背中で手を組む女性と開脚をする女性の柔軟性イメージ写真

関節弛緩性とは、靭帯がゆるく、関節を安定させる力が弱い状態のことです。
生まれつきの方もいれば、足首の捻挫を繰り返すなど外傷から後天的にゆるくなる場合もあります。

※「関節弛緩性」について

靭帯による制限が弱いため、ストレッチをしていなくても体はよく動きます。
その結果、膝や肘が“自然と反ってしまう位置”まで動き、本人はそれを「普通」と感じてしまうのです。

すると、どの位置が本来の軸なのかが分からなくなり、不調につながります。

柔らかい体ほど、まずは姿勢バランスを整える必要があります

関節がゆるい方の場合、筋力アップや柔軟性アップの前に、
ねじれをほどき、誤ったバランス感覚をリセットすることが欠かせません。

反張膝の方の症例です。

関節が緩い受講生の反張膝のビフォーアフター写真

「膝を反らさないように気を付ける」では変わりません。
大切なのは、反らせなくても自然に安定する軸が戻ることです。
これが“正しい順番”です。

今日のレッスンでも、関節がゆるい方特有のクセが現れました

柔軟な体でヨガマット上に座りストレッチする女性の写真

今日のレッスンのBさんも、関節がゆるいタイプです。
本来動かすべき関節を意識していただく練習をしたのですが、柔らかいがゆえに、別の関節が必要以上に“ギュイーン”と動いてしまい、肝心の部分が動いていませんでした。

そこで、まず余計な関節が勝手に動き出さないバランスを作り、その状態で再度動きを練習していただきました。

仕組みを説明すると、Bさんはこう話されました。

「ヨガを受けた時、体が柔らかいから色んなポーズが取れて、先生に褒められていました。」

柔らかい方には非常に多い流れです。

柔らかいから動けてしまう
→ バランスの崩れに気づかない
→ 負担が積み重なり不調へ

側弯症による不調で悩んでいたKさんも、まさにこのタイプでした。

柔軟性アップを否定しているわけではありません

伝えたいのは、柔軟性アップが「悪い」のではなく、
自分の体の状態を知らずに柔らかさだけに頼ることが危険だということです。

そしてもう一つ大切なのは、
痛いほど強いストレッチを続けることは非常に危険だということです。

強い引っ張り刺激は体の防御反応を招き、筋肉や結合組織が“縮もう”とします。
これでは柔軟性は向上せず、ケガのリスクが高まります。

体がねじれていると、筋肉は硬くなり、動きがぎこちなくなります。
ねじれを整えることで筋肉は本来の状態に戻り、柔軟性も自然と取り戻されます。

筋力でカバーできなくなった時に起きること

パーソナルレッスンには、70代の方も多く参加されています。
その中のお一人、Cさんは開口一番、こうお話しくださいました。

体が前に曲がったまま歩く高齢女性の姿


「腰が曲がってきたと言われるようになって…。電車で席を譲られることが増えて落ち込んでいます。」

お体を拝見すると、肩甲骨や腕が左右で異なる動きをし、背骨のねじれを抱えたまま生活されてきたことがすぐに分かりました。

止まっていると“真っすぐに見える”理由

レッスンでは、受講生の現状を私自身の体で再現しながら、どんなねじれが起きているのかを丁寧にお伝えしています。

背骨のねじれや歪みを示す骨格イラスト

体は、ねじれた状態でも辻褄が合うように勝手にバランスを取ってしまうため、
じっと立っていると一見「真っすぐ」に見えることがよくあります。

Cさんも、止まっている時は大きな違和感はありませんでした。
ところが動き出すと、ねじれの流れに逆らえず、腰が前に倒れるように曲がっていくのです。

若い頃は誤魔化せた“ねじれ”が、年齢とともに表面化する理由

若い頃は筋力があるため、多少ねじれていても体をコントロールできます。
しかし年齢を重ねると、その筋力では支えきれなくなり、隠れていたねじれが一気に表に出てきます。

高齢女性が筋力トレーニングに取り組む写真

ここで多くの方が「じゃあ筋トレをしないと!」と思われますが、
Cさんの状態を見て私ははっきりお伝えします。

そこではありません。

Cさんは、Aさん・Bさんと同じく、
背骨のねじれも、肩甲骨の位置のズレも、腕の左右差も、ご自身ではまったく自覚されていませんでした。

「えっ?そんな動きをしているつもりはありません…」

と驚かれていました。

この状態で筋トレをしてもねじれは改善しません。
むしろ、ねじれたバランスに力が上乗せされ、さらに強いねじれを生む原因になります。

ねじれを一つずつほどき、本来の動きを取り戻す

レッスンでは、ねじれを段階的にほどきながら、左右の動きの違いを“自分の感覚で分かる状態”へ戻していきました。

その結果、Cさんは腰を曲げずに歩ける状態を取り戻されました。

ただ、ここからが本当に大切です。

CHANGEの文字が浮き立つイメージ画像

調整直後に、いつものように何も考えず歩いていただくと、
腰がまた前に曲がり、脚の運びも悪くなっていきました。

ご本人は驚いて、こうおっしゃいました。

「いつもの歩き方なのに歩きにくい…」

この体験を通してCさんは、
ねじれを取るだけでは足りず、誤った動きを“やめていく”必要があると深く理解されました。

ねじれを解消するレッスンのプロセス

背骨のねじれを整えるプロセスは、以下の記事で詳しく解説しています。

ここで紹介している写真は、パーソナルレッスン受講中の側弯症の方の変化です。

側弯症の60代受講生のビフォーアフター写真。ねじれの改善で姿勢が大きく整った様子。

側弯症の方の施術やトレーニングは「難しい」と言われることがよくありますが、触れないオンラインレッスンでも変化が起きる理由は明確です。

● 各関節がどの方向にねじれているかを理解していただく
● ズレた感覚を戻す方法を段階的に積み重ねる
● “正しいバランス”を体が思い出す

このプロセスを丁寧に進めるからこそ、変化が生まれます。

側弯症の50代受講生のビフォーアフター写真。体のねじれが整い、姿勢と体のラインが変わった様子。
ねじれを整える動きで、体の軸がしっかり通った例です。

土台となるバランスを整えるために、体の感覚を取り戻すことに集中した結果なのです。

人生100年時代に必須の取り組み

私は40歳の頃から、筋トレやストレッチに頼るのではなく、自分の生活動作のクセを丁寧にほどき、体のバランスを整えながら姿勢と歩き方を育ててきました。

その積み重ねのおかげで、60代になった今も不調も体型悪化も起きていません。
「運動しなければ…」という義務感に縛られることもなく、やりたいことに集中できる日々です。

不調や体型の悩みが出やすい40代・50代を軽やかに越え、60代の今を健やかに楽しんでいます。
下の写真は、61歳のときの私です。

61歳の現在のノリコの全身写真。自然に整った姿勢としなやかな立ち姿。

生活動作そのものがセルフケアになっているので、しんどさは一切なく、このまま一生続けられます。
レッスンでもこうした感覚を磨く方法をお伝えしてきましたが、これは人生100年時代を心地よく生きるために欠かせない取り組みだと考えています。

もちろん「筋トレをするな」「ストレッチをするな」という話ではありません。
どんな方法であれ、まず自分の体の状態を理解し、良いバランスで過ごせるようになることが大切です。

たったの100年で40代から80代になった

人生100年時代を象徴する未来志向のイメージ画像。

明治時代の平均寿命は男女とも40代前半。
戦後すぐの1947年には男性50.2歳・女性54.0歳。
1975年には男女とも70歳を超え、2015年には80歳を超えました。

たった100年の間に、平均寿命は40代から80代へと倍増しました。

私の祖母も1970年代半ばに70代で他界しましたが、当時は「長生きした」と言われていました。今の感覚とはまったく違いますね。

昔は、筋力でカバーできるうちに人生を終える時代。
今は、筋力の衰えが訪れても長く生きる時代になっています。
だからこそ、私が行っている姿勢改善法が人生100年時代に必須だと考えています。

体の歪みは筋力でカバーし続けた結果

私たちは1歳頃に歩き始めますが、筋力の弱い赤ちゃんは上手にバランスを取りながら歩いています。
バランスを崩したら尻もちをつき、また立ち上がる。その繰り返しです。

赤ちゃんが座る・立つ・歩く動作を順に示した写真。無理のない自然な姿勢と動き。

成長とともに筋力がつくと、バランスを崩しても転ばずに済むようになります。
しかしそれは「筋力でカバーする」ことが増えていくという意味でもあります。

私は、体の歪みとは、その“カバーし続けた結果”だと考えています。
カバーしきれなくなったとき、不調が表面化します。
力が抜けなくなるのも同じ理由です。

受講生に「痛みが出る不調は、いつ頃から感じましたか?」と伺うと、多くの方が「50歳くらいから」とお答えになります。
寿命が50歳前後だった時代には見られなかった現象です。

歩き方を忘れてしまう環境の中にいる

広場で手をつないでスキップする子どもたちと、現代の駐車場の風景。環境の変化を対比した画像。

1980年代後半には車が一家に一台となり、子どもの遊び場だった空き地は駐車場に。
ゲーム機の普及、インターネットの誕生、スマホでの買い物…。
暮らしはどんどん便利になりました。

現代は、歩かなくても成立する生活になっています。
歩き方を忘れてしまうのも無理はありません。

AIが生活の多くを代行してくれるようになった今、便利さはさらに加速していきます。

平均寿命[世界1]・寝たきり高齢者数[断トツ世界1]

日本は平均寿命世界1位。
しかし同時に、寝たきり高齢者数も寝たきり期間も世界1位という現実があります。

高齢夫婦が手を取り合って立つ姿の画像。穏やかで安心感のある雰囲気。

介護が必要になる主な原因は脳卒中ですが、
『転倒・骨折』『関節疾患』を合わせると、脳卒中を超えて最も多い原因になります。

転倒も骨折も関節疾患も、すべて「立つ」「歩く」と深く関わっています。
つまり、立つ・歩くバランスを崩したまま年齢を重ねている方が非常に多いということです。

その一方で、日本人女性の平均寿命は2040年に90歳、2054年には100歳を超えると予測されています。

長生きが喜びになるためには、歩く機能を眠らせないことが欠かせません。

整えるのは、見た目じゃなく
“感じる力”


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