足の内側の骨(舟状骨)が出っ張っているのは生まれつき?

足の内側の骨(舟状骨)が出っ張っている

パーソナルレッスン受講生Jさんの足の変化です。

足の内側の骨(舟状骨)の出っ張りが改善した40代女性の変化

左は初回レッスン前、右は8回目のレッスン後に撮影したものです。

Jさんは40代半ば。

幼い頃から足の内側の骨が出っ張っていて、

「これは生まれつきだから仕方ない」

と思っておられました。

左右の出っ張りが当たってしまうため、つま先まで揃えて立つこともできませんでした。

ところが、8回目のレッスン時にはその出っ張りが目立たなくなり、同時に外反母趾の出っ張りも軽減。

さらに、長年悩まれていた膝の痛みまで改善していったのです。

なぜこのような変化が起きたのでしょうか。

この記事では、

  • 舟状骨とは何か
  • なぜ出っ張って見えるのか
  • なぜ引っ込んだのか
  • 足と膝の痛みの関係

について、Jさんの事例を交えながらお話しします。

舟状骨(しゅうじょうこつ)ってどこの骨?

足の骨格模型で示した舟状骨の位置

舟状骨は、足の内側にある骨です。

内くるぶしの少し前あたりを触ると、ポコッと出ている部分がありますが、それが舟状骨です。

実はこの骨は、足裏のアーチを支える大切な骨のひとつです。

足裏アーチは、よく「土踏まず」と呼ばれる部分です。

足裏アーチ(内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチ)の位置
足裏アーチは歩行時の衝撃を吸収し、体を支える役割があります。

このアーチがしっかり働いていると、

  • 歩く時の衝撃を吸収できる
  • バランスよく立てる
  • 足や膝への負担を減らせる

といった役割を果たしてくれます。

舟状骨は、そのアーチのほぼ中央にあります。

そのため、舟状骨の位置を見ると、足裏アーチがどのような状態なのかが分かるのです。

また、舟状骨が出っ張っている方は、足裏アーチを支える筋肉が頑張り続けている状態になっていることも少なくありません。

そのため、

  • スネが疲れやすい
  • ふくらはぎが張りやすい
  • 長く歩くと足がだるくなる

といったお悩みにつながることもあります。

なぜ舟状骨が出っ張るの?

舟状骨には、「後脛骨筋(こうけいこつきん)」という筋肉がついています。

舟状骨と後脛骨筋の位置関係

難しい名前ですが、

「足裏アーチを支える筋肉」

と思っていただければ大丈夫です。

この筋肉がうまく働けなくなると、足裏アーチが下がってきます。

すると、アーチの中央にある舟状骨も下がるため、内側へ出っ張って見えるようになるのです。

実際に模型で比べてみると、足裏アーチが潰れた状態では舟状骨が大きく出っ張って見えます。

足裏アーチの低下により舟状骨が出っ張る様子を再現した骨格模型
足裏アーチが低下すると、舟状骨が内側へ出っ張って見えることがあります。

逆に、アーチが保たれている状態では、舟状骨の出っ張りは目立ちません。

つまり、舟状骨が出っ張っているからアーチが下がるのではなく、

足裏アーチが下がった結果として、舟状骨が出っ張って見えている

場合があるのです。

また、舟状骨が出っ張っている方は、足裏アーチを支える筋肉が頑張り続けている状態になっていることも少なくありません。

そのため、

  • スネが疲れやすい
  • ふくらはぎが張りやすい
  • 長く歩くと足がだるくなる

といったお悩みにつながることもあります。

足の内側の出っ張りが痛い場合は?

足の内側の出っ張りが気になるだけでなく、

「押すと痛い」
「運動すると痛む」
「靴が当たって痛い」

という場合は、外脛骨(がいけいこつ)が関係している可能性があります。

外脛骨と舟状骨の位置を示した足のイラスト

外脛骨とは、本来の舟状骨の内側に存在する余分な骨のことです。

実は、全ての人にあるわけではなく、10%前後の人に見られると言われています。

子どもの頃に骨が成長する過程で、本来ひとつになるはずだった部分が分かれたまま残ることでできると考えられています。

外脛骨があること自体は珍しいことではありませんし、痛みがなければ問題なく生活されている方もたくさんおられます。

しかし、足に繰り返し負担がかかることで、舟状骨との間に炎症が起こり、痛みが生じることがあります。

これを「有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)」と呼びます。

有痛性外脛骨は、

  • 扁平足の方
  • ジャンプやダッシュを繰り返すスポーツをしている方
  • 女性

に多いと言われています。

扁平足による足裏アーチ低下のイラスト

足裏アーチが低下すると、外脛骨の周辺に負担が集中しやすくなるためです。

そのため、足の内側の出っ張りに痛みがある場合は、単にその部分だけを見るのではなく、足裏アーチの状態や体の使い方も含めて確認することが大切です。

なお、Jさんの場合は出っ張りが気になっていたものの、痛みを改善することが目的ではありませんでした。

実は、Jさんが最も困っておられたのは、別の場所だったのです。

Jさんの場合|舟状骨の出っ張りが変化した理由

改めて、Jさんの足の変化をご覧ください。
左が初回レッスン前、右が8回目のレッスン後です。

以前のJさんは、

  • 舟状骨が大きく出っ張っていた
  • 足裏アーチが低下していた
  • 外反母趾があった
  • 足首が内側に傾いていた

という状態でした。

ところが現在は、

  • 足裏アーチが持ち上がった
  • 舟状骨の出っ張りが目立たなくなった
  • 外反母趾の出っ張りも軽減した
  • 足首の傾きも改善した

という変化が見られています。

Jさんは特別な足のトレーニングを行ったわけではありません。

また、出っ張った骨を押し込んだわけでもありません。

足裏アーチが機能しやすい体の使い方を身につけていった結果として、この変化が現れたのです。

その変化は見た目だけではありませんでした。

レッスン後、Jさんから職場で履いておられるクロックスの写真が届きました。

足の変化により職場のクロックスがブカブカになった様子

それまで問題なく履けていた靴が、歩けないほどブカブカになってしまったというのです。

足裏アーチが機能するようになると、足幅はスッキリしてきます。

そのため、これまで履いていた靴が合わなくなることも珍しくありません。

Jさんにも、

「健康な足を手に入れた記念に、嬉しい散財をしてくださいね!」

とお伝えしました。

Jさんが改善したかったのは舟状骨ではなく膝痛でした

実はJさんは、舟状骨の出っ張りや外反母趾を改善したくてレッスンを受けられたわけではありません。

一番のお悩みは、右膝の痛みでした。

Jさんは1年以上前、ある姿勢改善のパーソナルトレーニングを受けた際に右膝を痛めてしまわれました。

トレーニング中の女性の足元

どのようなトレーニングだったのかは伺っていますが、問題はメソッドやトレーニング名ではありません。

同じトレーニングでも、その方のお体の状態によっては負担になることがあります。

逆に、別の方には効果的な場合もあります。

大切なのは、その時のお体に合っているかどうかなのです。

膝の痛みを抱えながら階段を下りる女性

Jさんは、

  • 歩く時
  • 椅子から立ち上がる時
  • 床から立ち上がる時
  • 階段の上り下り

などで痛みを感じておられました。

ところが、4回目のレッスン頃から徐々に変化が現れ始め、6回目のレッスンを終える頃には、

「膝の痛みがなくなりました」

とおっしゃるようになったのです。

足と膝はつながっています

足から膝へつながる筋肉の構造

膝が痛いと、多くの方は膝だけを何とかしようと考えます。

ですが実際には、膝だけが原因とは限りません。

Jさんの場合、足裏アーチが低下し、足首の傾きも大きくなっていました。

さらに、つま先を揃えて立つことができない状態でもありました。

その状態では、足から膝へ、膝から股関節へと、体のねじれや負担が連鎖していきます。

膝は、その影響を受けていただけだったのです。

つまり、

「膝が悪かった」

というより、

「膝に負担が集まる体の使い方になっていた」

と言った方が近い状態でした。

つま先を揃えて立てるようになった受講生の変化
体のバランスが変わることで立ち方も変化します。

こちらの受講生も、以前はつま先を揃えて立つことができませんでした。

体のバランスが変わると、立ち方や歩き方も自然に変わっていきます。

Jさんの膝痛改善も、膝だけにアプローチした結果ではありませんでした。

足裏アーチの状態、足首の傾き、股関節の動きなど、全身のバランスを整えていった結果として起きた変化だったのです。

足だけを変えたわけではありません

ここまで読まれて、

「何をしたら舟状骨の出っ張りが変わったのですか?」

と思われた方もおられるかもしれません。

ですが、Jさんは足だけを調整して変わられたわけではありません。

もし足だけを調整しても、普段の立ち方や歩き方が変わらなければ、時間とともに元の状態へ戻ってしまいます。

なぜなら、

足裏アーチが下がるのも、
舟状骨が出っ張るのも、
外反母趾になるのも、
膝が痛くなるのも、

毎日の無意識な動きの積み重ねだからです。

その動きが変わらなければ、体はまた同じ状態へ戻ろうとします。

素足で歩く女性の足元

Jさんが取り組まれたこと

Jさんの場合、股関節の使い方にも特徴がありました。

ですが、

「股関節だけが原因」

というわけではありません。

右膝だけに痛みが出た理由は何か。

右と左の股関節はどのように違うのか。

足首や足裏はどうなっているのか。

そうしたことを一つずつ確認しながら、ご自身の体を理解していただきました。

そして、

  • 全身のバランスを整えること
  • 動きやすい位置を体で感じること
  • 日常生活の中でねじれグセに気づくこと

を繰り返し練習していきました。

自分の体の変化に気づく女性

レッスンで整ったとしても、日常生活で元の動きを繰り返していては変化は続きません。

反対に、自分の体の変化に気づけるようになると、日常生活そのものが練習の場になります。

Jさんは、その積み重ねによって、

膝痛が改善し、
足裏アーチが機能し、
舟状骨の出っ張りや外反母趾の変化へとつながっていったのです。

体のねじれについては、こちらの記事で詳しくお話ししています。
▶【姿勢と歩き方は正さない|ねじれグセを解くことで体は自然に整う】

感覚を掴めるようになられた時にいただいたメッセージです。

受講生Jさんから届いた感覚の変化についてのメッセージ
「これかぁと言うものが掴めたのがほんとに嬉しいです♡」

ノリコ先生。
ありがとうございます。

これかぁと言うものが掴めたのがほんとに嬉しいです♡
脚の隙間が狭くなってますね。
骨の出っ張りまでが変化するなんて驚きです!!

良い状態ほど違和感があることも

ここで、面白いお話をご紹介します。

以前、
「脚がダッコちゃん人形みたいになりました」
と表現された受講生がおられました。

機能的な脚に近づいているのに、ご本人は脚の形が悪くなったように感じられたのです。

また、
「北京原人になったみたいです」
とおっしゃった受講生もおられます。

実際には姿勢が悪くなったのではなく、
楽に立てる状態になっていたのですが、ご本人の感覚では真逆に感じられていたのです。

これで良いのか不安に感じる女性

Jさんにも同じようなことがありました。

見た目は良くなっているのに、
「何だか変な感じがする」
という時期があったのです。

ですが、それは不思議なことではありません。

今までとは違うバランスで立ち、
今までとは違う動き方をするのですから、

最初は違和感があって当然です。

むしろ、
「いつもと同じ感じ」
の方が、これまでのクセに戻っている場合もあります。

だから私は、

「どう見えるか」

だけでなく、

「どう感じるか」

をとても大切にしています。

鏡を見ながら姿勢を作るレッスンではありません

そのため、レッスンでは鏡を見ながら理想の姿勢を作ることはしていません。

鏡の前では上手にできても、日常生活では鏡を見ながら歩くことはできないからです。

大切なのは、

良い状態を自分で感じ取れること。

そして、

日常生活の中で、
ねじれグセに気づけることです。

その力が身につくことで、体は少しずつ変わっていきます。

▶鏡を見ながら作った姿勢は日常生活では生かせない

▶『今は北京原人です』世間一般の良い姿勢と、体に良い姿勢は違う

Jさんからいただいたメッセージ

足の変化について報告してくださったJさんのメッセージ

ノリコ先生

昨日はレッスンありがとうございました♪
変化に驚き、共有したくLINEします。

写真は職場での靴(クロックス)を履いたところです。
ご覧の通り靴の側面がガバガバになっています。
特に右側!

足首の歪みへの取り組みをして頂いたことから緩くなってきたなと思っていたのですが、今日は緩すぎて歩けませんでした。

ここまで靴を広げていたことにも驚き変化があったことにもびっくりしています。

今朝、座っての調整をしたら足の甲が身体に対して垂直になっていました。

変わっている~!と実感できる事が嬉しい限りです。
今後ともよろしくお願いいたします。

膝痛改善についてのJさんからのメッセージ

Jさんのご紹介記事を書くにあたり、Jさんの膝がレッスン前はどういう状態だったのか教えて頂きました。

膝は、⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎をやって痛めました。
あとでイメージ写真を添付します。
※メソッド名とトレーニング法は伏せます。

軟骨は最初、欠けていると言われましたが、受傷して1年後に膝の痛みがひどくなって、別の病院で検査したら欠けていない事がわかりました。

受傷当初は歩行はもちろん立ち上がりなども痛みがありました。

受傷して1年以上経っていますし、このまま治らないかもしれないと思っていたので、ここまで改善できたこと、ノリコ先生に感謝です☆

ここから加速できたら嬉しいです。

Jさんは、舟状骨の出っ張りを改善するために来られたわけではありませんでした。

ですが、ご自身の体と向き合い、日常の動きを見直していった結果として、膝痛の改善だけでなく、足裏アーチの変化や舟状骨の出っ張りの変化にもつながりました。

「生まれつきだから仕方ない」と思っていることでも、体の使い方が変わることで変化する場合があります。

同じようなお悩みをお持ちの方の参考になれば幸いです。


【Information】

パーソナル・ボディリコンディショニングコース
10月スタート6期生は満席となりました。(8/11)現在

本コースは定員制のため、募集開始後に満席となる場合があります。
また、募集を行わない期もあります。
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