姿勢と歩き方は正さない|ねじれグセを解くことで体は自然に整う

正そうとしなくても、体は自然に整います。

自然に整った姿勢で立つ女性|ねじれグセを解くことで体は整う
無理に正さなくても、体は本来のバランスへ戻ろうとします

私たちの体は、もともと左右対称ではない

私たちの体は、見た目には左右対称のように見えますが、
実際には左右非対称です。

心臓は左、肝臓は右、胃は左に位置し、
内臓の配置そのものが左右で異なります。

左右非対称の内臓配置|人体は完全な左右対称ではない

また、脳も右脳と左脳で役割が分かれており、
機能的にも左右非対称です。

さらに、利き手・利き足があるように、
日常の体の使い方にも偏りがあります。

つまり、人の体は構造的にも機能的にも、
完全な左右対称にはならないのです。

▶目次に戻る

ねじれとは何か

ねじれとは、
本来まっすぐ連動して動くべき関節や骨格が、
回旋を伴いながらズレて動いてしまう状態です。

体は、ねじれが起きても倒れないように、
無意識にバランスを取ろうとします。

右にねじると左にひねり返す。
内にねじると外にひねり返す。

ねじれながら続く石階段|体がバランスを取るイメージ

このように、
体はズレを打ち消し合いながらバランスを取っています。

不調や体型の崩れで悩まれている方の多くは、
顔とつま先は正面に向けているものの、
それ以外の部分では様々な方向にねじりながら、
体の辻褄を合わせています。

ねじれは積み重なりとして現れる

ねじれは、特別なものではありません。

40代までは何ともなかったのに、
50代になって側弯症と診断されるようになった方が、
受講生の中に数名いらっしゃいます。

それは、いきなりそうなったのではなく、
もともとあったねじれが、積み重なりによって強く現れてきたものです。

パーソナルレッスンには
側弯症と診断された方も複数受講されています。

「側弯症」と聞くと特別な状態に感じられるかもしれませんが、
実際に体を見ていくと、
そうでない方との違いは、ねじれの程度の差であると感じています。

体を軽くひねる女性|ねじれは積み重なって現れる

例えば、整体院で施術を断られ、
手術以外に方法がないと言われていたほどの側弯症の方が、
ねじれグセの解消に取り組むことで、
生活しやすい体へと変化されています。

詳しくは、こちらの記事でご紹介しています。
側弯症でも体は変わる。痛みの軽減から姿勢の再構築まで──Kさんの3年間

このように、ねじれは誰にでもあり、
その積み重ねや強さによって、
見え方や不調として現れてくるのです。

冒頭で触れたように、
体の構造上、ねじれは、完全にゼロにすることはできません。

不調や体型の崩れとして現れていないものであれば、
それ自体が問題になるものではありません。

▶目次に戻る

ねじれグセは、体全体に影響していく

ねじれグセとは、
無意識のうちに繰り返される、
ねじれを伴った体の使い方の習慣です。

例えば、単純な膝の曲げ伸ばしでも、
多くの方にねじれグセが見られます。

一回の動作の中で生じるわずかなズレが、
骨盤・股関節・膝関節・足関節へと連鎖していきます。

この小さなズレは、
日々繰り返されることで積み重なり、
体全体に影響を及ぼしていきます。

足元から全身へ連動する体のバランス|ねじれの広がり

脚のねじれグセは、骨盤をねじり、
さらに背骨へと影響を広げていきます。

体は倒れないように、
反対方向へとねじり返してバランスを取ろうとするため、
全身にねじれが連鎖していきます。

その結果、背骨の動きに左右差が生じ、
首や肩の不調、呼吸の浅さへとつながります。

さらに、肩甲骨や腕、顎の動きにも影響し、
ねじれは全身へと広がっていきます。

さらに、ねじれは筋肉や関節だけでなく、
内臓が収まる空間にも影響を与えます。

内臓が収まる体内空間|ねじれが内側にも影響する

体の中にねじれがある状態では、
内臓が本来の位置や動きを保ちにくい状態になります。

実際に、ねじれグセの解消に取り組む中で、
便秘や生理時の不調が軽減したという変化も見られています。

詳しくは、こちらの記事でご紹介しています。

“地味なのに変わった”Mさんの2年越しの体改革ー妊娠中の便秘・ひどい生理痛の原因ー

ねじれは、体のラインとして現れる

また、こうしたねじれは、
不調だけでなく体型にも影響を与えます。

お腹が出る、ヒップが広がる、太ももが太くなる、
二の腕が太くなる、二重顎になる――

ヒップと太もものラインを気にする女性|ねじれと体型の関係

これらの変化は、
本来使われるべき筋肉が使われず、
一部に負担が偏ることで起きています。

実際に、歩き方の中にあるねじれグセを見直したことで、
体型や不調が大きく変化した方もいらっしゃいます。

歩き方を変えたら痩せた― むくむX脚と全身不調が、筋トレゼロで変わった19歳Aさんの記録

このように、ねじれは部分的な問題ではなく、
体全体のバランスとして現れています。

そのため、脚だけ、腕だけといったように、
一部分だけ整えても、動けば元に戻ってしまいます。

実際に、脚だけにアプローチを続けても変化が見られなかった方が、
全身のバランスを見直すことで、大きな違いを感じられたケースもあります。

【O脚矯正】感覚の違いが分かるかな…笑いが出るくらい明らかに違った!

全身のバランスが変わらなければ、
その変化は定着しないのです。

▶目次に戻る

ねじれ歩行とは何か

ねじれ歩行の代表的な一例「ニーイントゥアウト」

ねじれ歩行には、決まったひとつの型があるわけではありません。
現れ方は人それぞれ異なります。

その中でも、比較的多く見られるのが
ニーイントゥアウト」と呼ばれる足運びです。

ニーイントゥアウトと正常歩行の比較|ねじれ歩行の例

ニー(knee)イン(in)・トゥー(toe)アウト(out)とは、
膝が内側に入り、つま先は外側を向く状態のこと。

特に女性に多く見られますが、
これは単に脚の形や足裏の問題ではありません。

背骨や骨盤のねじれが関係し、
その結果として現れている歩き方です。

背骨・骨盤のねじれが足運びをつくる

体にねじれがあると、背骨と骨盤は連動して動きます。
背骨がねじれれば骨盤もねじれ、
骨盤がねじれれば背骨もねじれます。

この状態で歩くと、足運びにも影響が現れます。

例えば、骨盤の右側が前に出るようにねじれている場合、
体はそのねじれを保ったままバランスを取ろうとします。

骨盤の向きと足の進行方向のズレ|ねじれ歩行の仕組み

すると、片脚を軸にする歩き方になりやすく、
もう一方の脚は、ねじれを補うように出されます。

その際、骨盤の向きと足の進行方向が一致しないため、
膝とつま先の向きがずれ、
膝でひねるような動きが生まれます。

この繰り返しが、
ニーイントゥアウトの足運びにつながっていきます。

ここで起きていることは、
脚だけの問題ではありません。

体全体のねじれの中で、
足がその役割を担っているのです。

一般的な改善アプローチと、その限界

ニーイントゥアウトのような歩き方に対しては、
一般的にはさまざまな改善方法が提案されています。

たとえば、
・股関節や足首の可動域を整える
・筋力バランスを改善する
・膝やつま先の向きを意識して歩く
といった方法です。

筋力トレーニングを行う女性|一般的な改善アプローチ

これらは、体の機能を整えるうえで大切な視点です。
ただ、ここで一つ見落とされやすいことがあります。

それは、
なぜそのねじれが生まれているのかという点です。

背骨や骨盤のねじれが残ったまま、
足の向きだけを整えようとすると、

体は別の場所でバランスを取ろうとします。

その結果、

  • 他の部位に負担が移る
  • 一時的に整っても元に戻る

といったことが起こります。

ねじれは「正すもの」ではなく「生まれ方を変えるもの」

ニーイントゥアウトは、
直すべき“悪い歩き方”として捉えられがちです。

しかし実際には、
体がバランスを取るために選んでいる動きの一つです。

バランスよく積まれた石|体がバランスを取るイメージ

大切なのは、
その動きを無理に変えることではありません。

ねじれを生み出している日常動作に気づき、
その積み重ねを変えていくことです。

そうすると、
歩き方は無理に整えなくても、
自然と変わっていきます。

▶目次に戻る

正しい姿勢とは何か

正しさへの違和感

多くの方が使っている「正しい姿勢」という言葉に、
私は強い違和感を覚えます。

「正しい」とは何を基準に決められているのか、という疑問があります。

私たちの体は、自然の中で生まれたものです。

その体に対して、
「これが正しい形です」と決めることに、
私は無理があると感じています。

正しさが安心につながる一方で

「正しい姿勢」や「正しい歩き方」を知ることで、
安心して取り組める方もいらっしゃいます。

それは決して悪いことではありません。

ただ、体は一人ひとり違うため、
同じ“正しさ”を当てはめても、
うまくいかないことがあります。

異なる種類の花|人それぞれ違う体

さらに、体の状態を見ずに
「これが正しい姿勢です」と形を当てはめてしまうと、
体が出しているサインを見落としてしまうことがあります。

痛みや違和感は、体からの大切な声です。

その声を無視したまま形を整えようとすると、
一時的に整ったように見えても、
体の中では無理が生じてしまいます。

力で整えた姿勢と、自然に整った姿勢の違い

「正しい形」に近づけようとすると、
体を力でコントロールしようとする動きが生まれます。

力を入れて姿勢を正そうとする女性

力でコントロールして整えた姿勢は、
体の中に余白がなくなり、呼吸の広がりも失われます。
それは、風通しの悪い状態です。

一方で、力でコントロールしない自然に整った姿勢は、
呼吸が通り、体の中に余白があります。
それは、風通しの良い状態です。

この違いは、表情にも現れます。

体の声をもとに整える

だから私は、
正しさを当てはめるのではなく、

体の声を受け取りながら、
その方の体に合った整い方を見つけていくことを大切にしています。

受講生の話を聞くノリコ|体の声を大切にする指導

どんな動きをした時に痛みが出るのか、
どこに違和感があるのか。

それを受講生の方に教えていただき、
その声にどう応えるかを考えています。

自分の体の声は、自分で感じることができますが、
他人の体の声を直接聞くことはできません。

だからこそ、受講生の方に代弁していただき、
その言葉をもとに、体が何を求めているのかを読み取っています。

それが、私の行っている体の見立てであり、
体の状態を翻訳するということです。

▶目次に戻る

セットして外すというプロセス

では、実際にどのようにねじれグセを解いていくのかというと──

ねじれグセは無意識に出るものです。

そのため、まずはその方のねじれとは逆方向に、
骨盤・肋骨・肩甲骨・首などを動かし、
ねじれの少ない状態をつくります。

体に手を添えてバランスを整える女性

その状態を保つために、手でサポートしながら動いていただきます。

良いバランスで歩くことで、
体の中の筋バランスが整っていきます。

そして、その感覚を体が理解し始めたら、
サポートを外していきます。

ここで大切なのは、
「こう動こう」と考えないことです。

その理由は、
ここで扱っているのが、
意識して動かす領域ではなく、
無意識の中にある動きだから
です。

日常の中で繰り返されてきた動きは、
自分で思っている以上に、無意識の中に定着しています。

だからこそ、考えて変えようとするのではなく、
体が感じ取れる状態をつくることが必要になります。

バランスが整えば、歩き方は自然に変わります。

その自然に起きた動きを、体から学び取るのです。

このプロセスを繰り返すことで、
体は新しい動きを覚えていきます。

▶目次に戻る

ねじれが解けた瞬間に起きること

ねじれグセが解けた瞬間、多くの方が

  • 足裏の接地感が変わる
  • 背が伸びたように感じる

といった変化を感じます。

素足で床を踏みしめる足|接地感の変化

ただし、それはこれまでの感覚とは異なるため、
強い違和感を伴います。

それは体が間違っているのではなく、
これまでの感覚が、ねじれた状態に慣れていただけのことです。

正しいと思っていた動きが、ねじれを生んでいる

ある方が、こう表現されました。

「猫背で腰が曲がったお婆さんが、ガニ股で歩いているみたい」

そのように感じる動きをすると、
歩き方はむしろ整っていきました。

一方で、それまで良いと思っていた歩き方は、
反り腰で、太ももを内側にねじる動きだったのです。

反り腰で歩く女性|ねじれを生む動き

感覚と実際の体の状態は、
一致していないことが多くあります。

▶目次に戻る

変化は全身に広がる

体の変化は、一部分で止まりません。

気持ちよく伸びをする女性|全身の変化

脚のねじれグセを解消すると、
足元から骨盤、背中、腕、顔へと変化が広がります。

一方で、腕のねじれグセを解消すると、
腕から顔、背中、骨盤、足元へと変化していきます。

このように、変化は上下に連鎖します。

ただし、ねじれが強く残っている部分があると、
その変化が止まることがあります。

そのため、レッスンでは毎回、
どこにねじれが残っているのかを見立てていきます。

▶目次に戻る

なぜ、戻らなくなるのか

これまで正しいと思っていた動きが、
ねじれた動きだったと、体と頭の両方で理解できるようになると、

その動きを選ばなくなります。

安定して立つ女性の後ろ姿|戻らない体

すると、脳の中にあった動きの記憶が、
新しい動きへと上書きされていきます。

これは、意識して覚えた動きではなく、
無意識の中で再構築された動きであるため、
以前の状態に戻ろうとしても、再現できなくなります。

レッスンを受けた方の多くが、
「以前の歩き方に戻そうとしても、もうできない」
とおっしゃいます。

私自身も、同じです。

▶目次に戻る

実際に起きている変化

ねじれグセを解消していくことで、体にはさまざまな変化が起きています。
ここでご紹介するのは、ほんの一部です。

・脚のねじれにより足の長さの違いに悩まれていた方
【ここまで変わった!足の長さが違う・臼蓋形成不全で膝関節症のYさん】
記事を読む

膝の痛みの原因が、腕の使い方にあった方
【膝が痛い原因は腕の使い方にもある|膝だけ整えても改善しない理由】
記事を読む

・全身のねじれを解消していく中で、反対咬合が改善した方
【反対咬合(受け口)が思いがけず改善した受講生】
記事を読む

・全身のねじれを解消していくことで、足の変形が改善してきた方
【足の内側の骨が出っ張っているのは生まれつきじゃなかった!】
記事を読む

これらの変化に共通しているのは、
特別なトレーニングを行ったのではなく、
日常の中にある“無意識の使い方”を変えたことです。

▶受講生の声・症例を見る

▶目次に戻る

私自身の体の変化と現在

先日、62歳の誕生日を迎えました。

節目として現在の体の状態を撮影しましたが、
写真を見て、今がこれまでで一番バランスが整っていると感じています。

62歳女性の姿勢と立ち姿|正面と後ろ姿の全身写真(足を揃えて自然に立った状態)

特別なトレーニングを続けているわけではありません。

日常の動きの中にある、ねじれグセを見直してきた結果、
現在も大きく崩れることなく、体のバランスを保てています。

体の声を無視してきた時間よりも、
丁寧に聞いてきた時間のほうが、確実に未来を支える。

55歳・61歳・62歳の後ろ姿の比較|姿勢と体のバランスの変化(同じ立ち方で撮影)
同じ立ち方で撮影した、後ろ姿の変化です。

その言葉通りに、体は変わっていくのだと、
今、実感しています。

年齢によって体が変わるのではなく、
日常の動きの積み重ねによって体は変わっていく。

55歳・61歳・62歳の正面比較|自然な立ち姿と体のバランスの変化(同条件で撮影)
同じ立ち方で撮影した、正面からの変化です。

この体づくりを、最も長く続けてきたのは私自身。

だからこそ、今の体が、その結果です。

体づくりを始める前の状態がわかる写真は、プロフィールページに置いています。

▶目次に戻る

この体づくりを同じように伝えることが難しい理由

私が現在提供している体づくりは、
マンツーマンで行うパーソナルレッスンという形でお伝えしています。

ねじれグセは一人ひとり異なります。

そのため、同じ方法を行っても、
同じ結果にはなりません。

指導には、受講生一人ひとりのねじれグセを紐解き、
感覚を育てるための動きや伝え方を、
個々に合わせて組み立てていく必要があります。

色とりどりのクレヨン|個性の違い

それは、知識や手順だけで再現できるものではありません。

例えば、脚に歪みがある場合、
まだ真っ直ぐな脚で立ち・歩いた経験がない状態です。

その段階であれば、
どういう感覚が得られるように導くと良いかわかりません。

自分自身の体でねじれグセを解き明かし、
変化を積み重ねる中で得た心身の感覚と、
多くの方の体を見立ててきた経験の両方があって、はじめて成り立つものです。

パーソナルレッスンで提供している『感覚を育てるプロセス』は、
これまでの講座のようにテキストとして体系化できる領域ではなく、
その場での体の変化と感覚をもとに組み立てていくものです。

そのため、この体づくりは、
同じレベルで誰もが提供できる形として、
一般化することができません。

▶目次に戻る

理想の状態とは

光に向かって歩く足元|理想の状態

ねじれを完全にゼロにすることはできません。

だからこそ目指すのは、
ねじれを可能な限り解き、不安なく過ごせる状態です。

特別なことをしなくても、
自然に立てる、自然に歩ける。

その状態が、本来の体です。

▶目次に戻る

体は、もともと整う力を持っています

自然の中で立つノリコ|体と向き合う時間

私は、日常のどの動きが
その方の体を作っているのかを見立てています。

そして、そのねじれグセを解いていくことで、
体は無理なく、本来のバランスへと戻っていきます。

YURUKU®の考え方と、具体的な進め方については、
こちらで詳しくご紹介しています。

【Information】
YURUKU®についてさらに知りたい方へ
体が整わない理由
日常の動きにある「ねじれ」を解説

■ 講座・コース案内
姿勢を「正す」のではなく、
体本来のバランスを取り戻していくための講座・コースをご案内しています。

公式LINEご登録が4,000名様を超えました。
その場しのぎではなく、根本から体を育てたい方に向けて発信をしています。

カラダ感覚の再接続メールレター
「わたしの体、いつからズレてたのかな?」
がんばってきた体に、そっと寄り添い直すための全10通のメールレター